なかざわひでゆき の毎日が映画&音楽三昧
「シャドー」 Tenebrae (1982)
監督:ダリオ・アルジェント
製作:クラウディオ・アルジェント
原案:ダリオ・アルジェント
脚本:ダリオ・アルジェント
撮影:ルチアーノ・トヴォリ
美術:ジュゼッペ・バッサン
衣装:ピエランジェロ・チコレッティ
音楽:クラウディオ・シモネッティ
ファビオ・ピニャテッリ
マッシモ・モランテ
出演:アンソニー・フランシオサ
ダリア・ニコロディ
ジョン・サクソン
クリスチャン・ボロメオ
ミレッラ・ダンジェロ
ヴェロニカ・ラリオ
アニア・ピエローニ
エヴァ・ロビンス
カローラ・スタニャーロ
ジョン・スタイナー
ララ・ウェンデル
特別出演:ジュリアーノ・ジェンマ
イタリア映画/101分/カラー作品
<あらすじ>
アメリカ人の人気ミステリー作家ピーター・ニール(アンソニー・フランシオサ)が、新作小説のプロモーションのためニューヨークからローマへと到着する。出版エージェントのブルマー(ジョン・サクソン)に出迎えられ、地元メディアの囲み取材を受けたピーターは、先に現地入りしていた秘書アン(ダリア・ニコロディ)に案内されて宿泊先のコンドミニアムへと向かう。滞在中の専属運転手はブルマーの助手ジャンニ(クリスチャン・ボロメオ)だ。
コンドミニアムの部屋に着くと、ローマ警察殺人課のジェルマーニ警部(ジュリアーノ・ジェンマ)とアルティエリ警部補(カローラ・スタニャーロ)が待ち受けていた。彼らによると、5時間前にローマ市内でエルサ・マンニ(アニア・ピエローニ)という窃盗常習犯の女性が首をカミソリで切り裂かれて殺され、その口にはピーターの新作小説の破られたページが詰め込まれていたという。しかも、部屋にはピーター宛に犯人からのメッセージを記した手紙が届いていた。困惑するピーター。すると、そこへ犯人から次なる犯行を予告する脅迫電話が入る。コンドミニアムの外の電話ボックスからかけている様子だったが、ジェルマーニ警部らが駆け付けると既に姿を消していた。
その予告通り、ピーターの古い友人である女性記者ヒルダ(ミレッラ・ダンジェロ)とその恋人女性が自宅で惨殺された。凶器はやはりカミソリ。再び犯行を自供する手紙がホテルに届く。不安を抱えたままピーターは、テレビの書評家ベルティ(ジョン・スタイナー)のインタビュー取材を受けるが、彼の奇妙な言動に薄気味悪さを感じる。さらに、ニューヨークにいるはずの恋人ジェーン(ヴェロニカ・ラリオ)の姿を街中で見かけて戸惑うのだった。
ある晩、デートの帰りに恋人とケンカしたコンドミニアム管理人の娘マリア(ララ・ウェンデル)が狂犬に襲われ、逃げ回るうちに近くの豪邸へと迷い込む。その地下室には連続殺人事件の犯行写真などが隠されていた。犯人の家だと察したマリアは証拠を持ち帰ろうとするが、帰宅した犯人によって殺害されてしまう。警察は依然として手掛かりを掴めない。アンやジャンニの助けでこれまでの犯行を洗いなおしていたピーターは、マリアの死体が発見された現場近くにベルティが住んでいることに気付く。しかも、そこはコンドミニアムから数ブロックしか離れていない。ベルティの豪邸にこっそりと忍び込むピーターとジャンニ。ところが、ピーターは何者かによって頭部を殴打され気を失い、ジャンニの目の前でベルティが惨殺されてしまう。
これ以上ローマに滞在するのは危険だと考えたピーターは、しばらくの間パリに身を隠すとブルマーに伝える。安堵の表情を浮かべるブルマー。実は彼はジェーンと不倫関係にあり、ピーターの目を盗んでローマで密会を重ねていたのだ。一方、何か大事なことを見逃していると感じたジャンニは、ピーターをパリへ送り出すと記憶を蘇らせるために犯行現場のベルティ宅を再訪。そこで彼は真相解明へとつながる重要なヒントを思い出すのだが…。
※下記のレビューには重大なネタバレが含まれますので、本編を未見の方はご注意ください。
大のダリオ・アルジェント・ファンである筆者が、生まれて初めて映画館で見たアルジェント作品である。なにしろ『サスペリア』('77)が大ヒットした頃はまだ小学3年生。「決して一人では見ないでください」のテレビCMは強烈なインパクトで、当時友達の家で読んだ楳図かずお作品に夢中だった筆者は大いに興味を惹かれたが、しかしホラー映画の大嫌いな我が両親が連れて行ってくれるはずもなく。『サスペリアPART2』('75)や『インフェルノ』('80)の日本公開時は、父の赴任先であるモスクワ在住だったしね。ただ、某マスコミのモスクワ支局長だった父の部下の奥さんが大の映画好きで、キネマ旬報などの映画雑誌をよく見せてくれたため、ダリオ・アルジェントの名前だけは憶えていた。なので、中3の春に日本へ帰ってからテレビで『シャドー』の予告CMを見た時は胸が高鳴ったもんだ。ただし、ロードショー公開時は高校受験の真っ只中。平日は学校から帰宅後に家庭教師、土日は学習塾という生活だったため、実際に映画館で見たのは高校へ入ってから。場所は五反田の目黒川沿いにあった名画座「五反田東映シネマ」だったと思う。
と、前置きが長くなってしまったが、これは『サスペリア』『インフェルノ』とスーパーナチュラルなホラーの続いたアルジェントが、『サスペリアPART2』以来7年ぶりに手掛けたジャッロ映画。もともとジャッロというジャンルは、マリオ・バーヴァ監督がその始祖とされている。これは映画史の共通認識として正しい。それ以前からジャッロの系譜に連なるような映画は存在したが、しかし現在にまで至るグランギニョール的なジャッロ映画のスタイルを確立したのはバーヴァだ。そして、あくまでもイタリア映画のマニアックなサブジャンルに過ぎなかったジャッロを、世界に通用するメインストリームへと押し上げたのは、アメリカでも興行収入1位を記録した処女作『歓びの毒牙(きば)』('69)に始まる一連のアルジェント作品だった。つまり、本作はアルジェントにとって原点回帰だったわけだ。
ではなぜ原点に戻る必要があったのかというと、前作『インフェルノ』での苦い経験に理由があるようだ。世界中で大ヒットした『サスペリア』に続く「魔女3部作」の第二弾として、ハリウッドのメジャー・スタジオ、20世紀フォックスの後ろ盾で製作された『インフェルノ』だったが、蓋を開けてみるとなぜかフォックスは宣伝・配給に消極的で、アメリカでは5年間もお蔵入りにされた挙句ビデオ・ストレート扱いとなった。それ以外の地域でも、劇場上映されたとはいえ小規模の限定公開が多く、結果的に興行収入は惨敗。作品自体もネガティブな評価が多かった。おかげで、アルジェントは『インフェルノ』完成直後に予定していた「魔女3部作」最終章の製作を棚上げに。すっかりやる気を失ってしまったらしい。そして、もう一度ファンの期待に応えるべく、昔取った杵柄ジャッロの世界に再チャレンジしたというわけだ。
主人公はアメリカ人の人気ミステリー作家ピーター・ニール。新作プロモーションのためローマへやって来た彼の周辺で、自身の小説と似たような手口の殺人事件が次々と発生し、ピーター本人も犯人からの執拗な脅迫電話や手紙に悩まされることとなる。どうやら殺人鬼はピーターの小説に感化され、殺人衝動に火がついてしまった熱狂的ファンらしいのだが、実はこのストーリー、アルジェント監督の身に起きた出来事がヒントとなっている。ロサンゼルス滞在中に自身が熱狂的ファンから脅迫電話を受けたというのだ。
相手はアルジェントの作品に多大な影響を受けた、おかげで人生を滅茶苦茶にされたと主張し、やがて「お前の人生も台無しにしてやる」と脅し始めたらしい。そんな電話が何度もあり、かかって来るたびに内容が過激になることから、身の危険を感じたアルジェントは映画会社の勧めで滞在先を変更。これでようやく羽を伸ばせると思ったのもつかの間、どうやって調べたのか見当がつかないものの、しばらくすると再び同一人物からホテルの部屋に電話がかかり、「逃げられると思うなよ」と言われたという。さすがに堪らなくなったアルジェントは、すぐさまイタリアへ帰国してしまったらしい。
また、主人公ピーターは女性記者ヒルダから新作小説の内容が性差別的だと非難され、しまいにはミソジニスト呼ばわりされて困惑する。さらに、書評家ベルティからは作品のテーマについて極端に偏った解釈をされて呆れることに。こうしたピーターが受ける一連の批判にも、アルジェント自身の経験が投影されている。というのも、アルジェント作品はしばしば女性ばかりをサディスティックな方法で殺すと非難され、監督自身の殺人願望が投影されているなどと勝手な解釈をされ、幾度となくミソジニスト呼ばわりされてきたのだ。
しかし、それまでのアルジェント作品をちゃんと見直せば分かるように、彼の映画では女性だけでなく男性もまたひどく残忍な方法で殺されている。女性だけが意図的に甚振られているわけじゃない。そればかりか、彼の作品…特に初期のジャッロ映画における女性キャラは、男性優位主義的な社会の犠牲者として同情的に描かれることが多く、むしろそこにはフェミニズム的な視点すら垣間見える。結局、ミソジニストという批判は先入観に基づく言いがかりだ。
本作にはそんなメディアの一方的なレッテル貼りに対するアルジェントからの反論…というよりも痛烈な皮肉が込められている。それが、過剰なまでに性差別的な殺人描写の数々だ。性的に奔放な女性たちが犯人の主なターゲットにされ、これまでになくエロティシズムを強調した残忍な殺人シーンが描かれる。ボディカウントの数も過去作品に比べて多い。これは当時の『13日の金曜日』('80)に端を発するスラッシャー映画ブームを意識したものとも言われるが、しかし別の解釈をした方が妥当であろう。つまり、要するにこういうことだろ?ミソジニストっていうのは。どうだい、これで満足かい?という、アルジェントのメディアや批評家に対する冷笑的な嫌味だ。それは同時に、これまでの批判が全くの見当違いであることの反証だとも言えよう。
そして、ここからが大いなるネタバレ。実はこの作品、前半と後半で犯人が入れ替わる。どういうことかというと、主人公ピーターが真犯人ベルティを殺害し、自分が謎の殺人鬼に成り代わってしまうのだ。というのも、恋人ジェーンがエージェントのブルマーと浮気しており、そのことに気付いていたピーターは、予期せぬ連続殺人事件に便乗して2人を始末しようと考えたわけである。それはつまり、アルジェント監督の分身である主人公が、自身の小説よろしく殺人を犯してしまうということ。これもまた、アルジェントによるメディアや評論家へ対する皮肉。そういえば、俺の映画には監督の殺人願望が投影されているとか抜かしてたよな?ダリオ・アルジェントは犯罪者だとか言ってた奴もいたよな?それ、本当だったらどうする?ってなわけだ。
そういうわけなので、本作のストーリーをあまり真に受けてはいけないだろう。もともとアルジェント作品は、ロジックよりもテクニックやインパクトを重視する傾向が強く、そのため脚本にはどうしても強引な辻褄合わせや不自然なプロットの穴が目立ってしまう。本作もまた、先述したような設定や意図をストーリーに盛り込もうとするあまり、脚本のあちこちで少なからぬ破綻が生じている。ピーターたちがベルティに疑惑の目を向ける展開も都合が良すぎるしね。ここは素直に、アルジェントらしいスタイリッシュで手の込んだ、グランギニョール的なマーダー・ショーを楽しむのが得策だ。殺人を目撃してしまったジャンニ青年が、何か見落としていたかも…?と犯行現場へ立ち戻って重要なヒントを思い出すシーンも、『歓びの毒牙(きば)』や『サスペリアPART2』と同じパターンでニンマリとさせられる。
その一方で、本作は過去にアルジェントが手掛けたジャッロ映画とは決定的に雰囲気が異なる。なんというか、非常にクールで冷たいのだ。ローマが舞台なのにローマらしいロケーションは一切出て来なく、むしろ近代的な未来都市といったような風情。実はこの作品、アルジェント自身の証言によると、当時から15年後の近未来を舞台にしているという裏設定があったらしい。その間に核戦争で町が破壊され、人口も大幅に減ってしまった。劇中に古い歴史的建造物が出て来ないのも、街中で人通りが極端に少ないのもそのためなのだそうだ。
しかし、それも劇中の時点では既に過去の出来事となり、再建されたローマの街では人々が何事もなかったかのように暮らしている。そう考えると、例えば人間関係が殺伐としているのも戦争の後遺症のせいだろうとか、登場人物の服装が'80年代っぽくないのそのせいかとか、いろいろと納得できる部分はある。ただし、劇中では一切そういう言及がないため、普通に映画を見ただけでは全く分からないのだけれど。そういえば、同じくアルジェントによると、『フェノミナ』('85)も第二次世界大戦でナチス・ドイツが勝利したパラレルワールドが舞台だったらしい。へっ?んなこと聞いてませんけど!?と言いたくなりますがね(笑)。
また、赤と白を基調に統一されたカラー設計も、それまでのアルジェント作品とは大きく違う点。初期のジャッロ作品は暗めの暖色系、『サスペリア』と『インフェルノ』はドギツい極彩色の洪水であったの対し、本作は全体的なトーンもクリアで明るい。中でも象徴的なのが、フラッシュバックシーンに出てくる白いドレスに赤いハイヒールの女、そして全く同じ格好をしたピーターの恋人ジェーン。さらに、そのジェーンが右腕を切断されるシーンでは、真っ白な壁一面に真っ赤な血しぶきが広がる。これがまたなんとも美しい。ビジュアリストたるアルジェントの面目躍如といったところだろう。ストーリーの中盤、ピーターの部屋に置かれた鋭利な銀色のオブジェクトが、暗闇の中で不気味に光る様子を見せることで、連続殺人のバトンがベルティからピーターへと渡されることを暗に仄めかす仕掛けも凝っている。もちろん、有名なクレーン・ショットも見どころ。よくよく考えると意味のないシーンなんだけど、当時はとにかく斬新でカッコ良かった。
そのピーター役を演じるのが、ハリウッドのベテラン知性派俳優アンソニー・フランシオサ。当初はクリストファー・ウォーケンが想定されていたらしいが、明らかにサイコな香りの漂うウォーケンよりも、インテリで温厚なイメージの強いフランシオサで正解だったと言えよう。相手役のアンにはアルジェントのパートナーにしてアーシアの母、ダリア・ニコロディがキャスティングされているが、これまた当初は別のハリウッド女優が決まっていたものの、諸事情で降板せざるを得なくなったことから、当初はジェーン役を希望していたニコロディに白羽の矢が立ったらしい。なお、イギリスで録音された英語版音声ではテレサ・ラッセルがニコロディの声を吹き替えている。確かに、ストーリー上の設定だとアンは少なくともイタリア人ではないので、イタリア訛りの強いニコロディの発音では不自然だろう。
出版エージェントのブルマー役は『燃えよドラゴン』('73)や『エルム街の悪夢』('85)でお馴染みのジョン・サクソン。ジェルマーニ警部役として、マカロニ西部劇出身の大スター、ジュリアーノ・ジェンマが特別ゲスト扱いで登場。ブルマーの助手ジャンニには『真夜中の狂気』('80)のクリスチャン・ボロメオ、管理人の娘マリア役には『思春の森』('77)で有名なララ・ウェンデル。2人ともエージェントが同じだったらしく、後にフェリーニの『インテルビスタ』('87)で再共演している。そういえば、女性記者ヒルダ役のミレッラ・ダンジェロと、書評家ベルティ役のジョン・スタイナーもティント・ブラスの『カリギュラ』('80)で共演していたっけ。ジェーン役のヴェロニカ・ラリオは後にメディア王シルヴィオ・ベルルスコーニ夫人となった女優で、そのため一時期イタリア国内では彼女の殺されるシーンが短縮カットされた。
注目なのは回想シーンで白いドレスの女を演じるエヴァ・ロビンス。実は彼女、本名をロベルト・マウリツィオ・コアッティという元男性で、後にイタリア版エミー賞のシルバー・リボン賞で主演女優賞候補にもなったトランスジェンダー女優なのだ。彼女以前にも、元男性であることを隠しながらポルノ女優として活躍したアジタ・ウィルソンという人がいたが、しかしトランスジェンダーであることを公表しながらプロの映画女優としての地位を確立した人は、恐らく彼女が初めてだったのではないだろうか。また、冒頭で殺される万引き常習犯エルサを演じているアニア・ピエローニは、イタリアン・ホラー映画ファンの間では有名なカルト女優。アルジェントの前作『インフェルノ』では魔女「涙の母」を演じ、ルチオ・フルチの『墓地裏の家』('81)では首チョンパされるベビーシッター役で強い印象を残している。ちなみに、バイクに乗ったマリアのボーイフレンドは本作の助監督ミケーレ・ソアビ、コンドミニアムの修理作業員は前作までの助監督ランベルト・バーヴァ、テレビのニュース番組のレポーターはマルコ・ベロッキオの『ポケットの中の握り拳』('65)やリリアーナ・カヴァーニの『愛の嵐』('74)で知られる名優マリーノ・マゼだ。
そうそう、あと忘れちゃいけないのは、元ゴブリンの三人衆による音楽スコアですね。既に解散していたゴブリンの中心人物である3人が集まって手掛けた音楽は、'80年代初期~中期にかけてイタリアで人気だった、ヒプノシスやカノ、ラジオラマなどを彷彿とさせるテクノ・ポップ風イタロ・ディスコ。ゴブリン時代とは一味違うキャッチーなサウンドがカッコいい。また、日本ではキム・ワイルドの歌うエンディング・テーマ曲『テイク・ミー・トゥナイト』が、予告編やCMでもフューチャーされ話題になったが、実はこの曲、アメリカ公開版と日本公開版でのみ使用されただけで、当時はアルジェントら関係者もあずかり知らなかったらしい。
なお、原題の「Tenebrae」とはラテン語で「影」のこと。なので、『シャドー』という日本語タイトルは意味的に正しい。ただ、なぜかイタリア版ポスターなど一部宣材や、一部の本編プリントでは「Tenebre」と表記されており、そのせいで日本の資料でも原題を「Tenebre」としているものが多い。正式タイトルは「Tenebrae」で間違いないようだ。一方、アメリカでは「Unsane」というタイトルに変更され、残酷シーンを大幅にカットした短縮版で劇場公開された。そのため、ヨーロッパではスマッシュヒットしたものの、アメリカでは大コケすることになってしまった。
ちなみに、筆者はアメリカのSynapse版、イギリスのArrow版、日本のハピネット版と、3種類のブルーレイを所有しているが、恐らく本編は同じHDマスターを使用しているものと思われる。ただし、Synapse版のみ独自にカラコレが施されているらしく、これだけ色味がちょっと違う。なんというか、Arrow版とハピネット版に比べて暖色が抑えられているという感じ。といっても、ぱっと見の印象はほとんど変わらない。音声はハピネット版がTruHDで、英語版のみ5.1chリミックスと2.0chステレオの2種類、イタリア語版と日本語吹替版も収録されている。対して、Synapse版はDTS-HD MA、Arrow版はリニアPCMで、どちらも英語版とイタリア語版の2.0chステレオ。特典はハピネット版が一番充実しているものの、DVD付属のスチールブック仕様でブルカラー・ブックレットの封入されたArrow版のパッケージも魅力的だ。ジャケット・デザインもArrow版がベスト。なので、コンテンツで選ぶならハピネット版、パッケージで選ぶならArrow版といったところだろうか。
評価(5点満点):★★★★☆
参考ブルーレイ&DVD情報(イギリス盤2枚組)
ブルーレイ
カラー/ワイドスクリーン(1.85:1)/1080p/音声:2.0ch リニアPCM/言語:イタリア語・英語/字幕:英語/地域コード:B/時間:101分
DVD
カラー/ワイドスクリーン(1.85:1)/音声:2.0ch Dolby Digital/言語:イタリア語・英語/字幕:英語/地域コード:2/時間:101分
発売元:Arrow Films
特典:評論家キム・ニューマンとアラン・ジョーンズによる音声解説/アルジェント研究科トーマス・ロストックによる音声解説/女優ダリア・ニコロディによるイントロダクション/ダリオ・アルジェントのインタビュー(約15分)/女優ダリア・ニコロディのインタビュー(約16分)/作曲家クラウディオ・シモネッティのインタビュー(約10分)/ゴブリンのライブ演奏(約17分)/ダリオ・アルジェント研究書の著者メイトランド・マクドナーのインタビュー(約12分)/オリジナル劇場予告編/封入フルカラー・ブックレット(40p)
by nakachan1045
| 2018-11-12 09:40
| 映画
|
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