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なかざわひでゆき の毎日が映画&音楽三昧


映画/海外ドラマライターの「なかざわひでゆき」による映画&音楽レビュー日記
by なかざわひでゆき
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「Love Cycle」 ENISA (2020)

「Love Cycle」 ENISA  (2020)_f0367483_15292601.jpg
tracklist
1,Love Cycle 2:38

(C) 2020 Highbridge the Label/Atlantic Records






アルバニア系アメリカ人の女性アーティスト、ENISAが昨年9月にアトランティック・レコードからリリースしたメジャー・デビュー・シングルである。生まれも育ちもニューヨークのブルックリン。幼少期から移民一世の両親が聴いているアルバニア音楽に影響を受けながらも、6歳の頃に夢中となったブリトニー・スピアーズをはじめとして、ニナ・シモンからエイミー・ワインハウス、ジェイZやアッシャーへ至るまで、古今のR&Bやヒップホップ、ジャズを浴びるように聴いて育ったというENISA。もともと'15年頃からYouTubeにカバー曲の動画をアップしたところ大きな反響を巻き起こし、その翌年からはインディペンデントでオリジナル曲をコンスタントにリリースするようになった。ファースト・シングル「Burn This Bridge」はSpotifyの再生回数が50万回以上という、新人としてはまずまずのスマッシュヒットを記録。3年間で6曲のシングルを発表し、'19年に晴れてアトランティックと契約を結んだというわけだ。

イスラム教徒でもあるENISA本人が「エスニック風味のソウル・ポップ」と呼ぶ本作は、なるほど確かにアラビアン・ミュージックのトライバルなビート感とソウル・ミュージックのねっとりとしたグルーヴ感を兼ね備えつつ、どこか切なさを漂わせたポップなメロディでまとめあげられている。それはバルカン半島にアメリカという2つの文化的ルーツを持つ彼女らしいハイブリッドなサウンドと言えよう。誰が聞いても明らかなブルックリン・アクセントさえなければ、これをアメリカ人アーティストの楽曲だとは思わないリスナーも少なくないかもしれない。感触としてはトルコやセルビア辺りのコンテンポラリーなダンス・ミュージックに近い。個人的に非常に好みのアーティストである。昨年暮れに発表された最新曲「Dumb Boy」も同路線を継承。今後の活動がとても楽しみだ。



by nakachan1045 | 2021-02-18 03:37 | 映画 | Comments(0)

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